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花粉症について

●花粉症とは

 花粉症は空気中に飛散する花粉を吸い込むことにより結膜炎やアレルギー性鼻炎を起こし、目の痒み、流涙、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状が出てくる病気です。アレルギーとはウイルスなどの異物が体に入り込まないように防御する身体のシステム(免疫)が、花粉、ダニ、ハウスダストなどに過剰に反応することにより起こります。

●アレルギーの原因

 花粉、ダニ、ハウスダストなどアレルゲン(アレルギーを引き起こすもの)に対する特異的抗体を産生しやすい体質の人に起こります。アレルギー体質に加えて花粉、ダニ、ハウスダストなどや工場、車などから排出される二酸化窒素などの汚染物質を吸い込んでいると花粉などに対する抗体を産生しやすくなったり、過敏性が誘発されたりして慢性的にアレルギー反応を引き起こすようになります。また、アレルギー症状は自律神経の作用に深くかかわっているため、ストレスも花粉症を起こす要因になります。

●花粉症になったら

 早めに眼科や耳鼻咽喉科を受診し、症状に合った点眼薬などを処方してもらい、早期に治療するようにすれば症状が軽くて済みます。

●花粉症の予防

 なるべく花粉に接触しないようにすることが重要です。大阪ではスギ花粉は2月中旬〜4月、イネ科花粉は5〜6月、秋の雑草による花粉は9〜10月頃が多いようです。花粉情報を確認の上、1)花粉の多く飛ぶ日はなるべく外出を控えること、2)花粉が室内に入らないように窓や戸を閉めること、3)外出時はマスクや保護眼鏡をかけること、4)帰宅をしたら手洗いやうがいの励行及び鼻をかむこと・・・などに気をつけて下さい。

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緑内障

緑内障は何らかの原因で視神経が傷つき、知らないうちに病気が進行し視野(見える範囲)が狭くなっていく油断のできない病気で、眼圧の上昇が一つの病因と言われています。 しかし、眼圧が正常範囲であるにもかかわらず緑内障を発症する正常眼圧緑内障もあり、緑内障にはいくつかの種類があります。
緑内障の中でも患者さんに多いタイプの開放隅角緑内障は長い時間をかけて徐々に進行し、また、人間は両目で物を見ているため、片方の目の視野に障害があっても、もう片方の目で視野を補っているため、悪くなるまで自覚症状も少なく初期の状態では発見が困難です。
一方、閉塞隅角緑内障は眼圧が急に上がり、目が痛み、充血し、かすんで見えるだけでなく頭痛や吐き気を伴い、適切な処置が遅れると一夜にして失明してしまうこともあるタイプの緑内障です。定期的に眼科を受診し精密検査を受けることが重要になります。
緑内障は眼圧検査、眼底検査、視野検査などにより総合的に診断され、治療はどんなタイプの緑内障でも病気の進行を食い止めるため、眼圧を下げコントロールすることが有効とされています。
治療は先ず、眼圧を下げる点眼薬からはじめ、点眼薬だけでは効果が不十分な場合には内服薬の併用、さらに急性緑内障や薬物療法でも眼圧が十分コントロールできないタイプの緑内障は手術やレーザー治療などが必要となる場合もあります。
現在、緑内障は中途失明原因の第1位を占め、最近の調査結果では40歳以上の20人に1人の割合で発症していると言われています。ほとんどの緑内障は自覚症状がなく病気の進行に気がつかないことが多いため、40歳を過ぎたら定期的に眼科で精密検査を受け、早期発見・早期治療に努め、充実した毎日を過ごすためにも視野を保つことが何よりも大切です。

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白内障

人の目をカメラにたとえますと、カメラのレンズに相当するものが水晶体です。水晶体は透明な組織でたんぱく質と水分で構成されています。正常な水晶体は透明ですが、いろいろな原因でたんぱく質が変性して濁ってくることを「白内障」と言います。
原因として一番多いのは、加齢による老化現象としておこる「加齢白内障」、また、最近では若い人にもよく見られるアトピー性皮膚炎や糖尿病など「全身疾患に合併する白内障」、風疹などによる「先天性白内障」、目のけがなどによる「外傷性白内障」、ぶどう膜炎などによる「併発白内障」、放射線やステロイド剤の「副作用による白内障」などがあります。
症状は水晶体が濁ることにより、視力低下、目がかすむ、眩しくなる、眼鏡が合わなくなる、二重や三重に見えるなど症状はさまざまです。
治療は、日常の生活に支障がなければ、根本的な視力の回復や症状の改善は見込めませんが点眼薬により進行を抑えるようにします。日常生活や業務に支障を感じるようになれば手術治療を考えます。
手術の時期については全身状態、白内障の進み具合、白内障以外の合併症の有無や生活環境により個人差がありますので、眼科医と相談して時期を決めて下さい。
手術は一般的には、手術後の管理も含め3〜4日入院しますが、最近は全身状態、術後の通院などに支障がなければ日帰り手術もあります。ただし、日帰り手術には医師側、患者側にもいくつかの条件がありますので医師とよく相談することが重要です。

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糖尿病網膜症

現在、糖尿病の患者は約890万人と推計されています。そのうち糖尿病網膜症の患者数は約200万人前後(有病率は約20〜30%)と考えられており、年間3000人が網膜症で視覚障害者になると言われています。現在では医学・医療技術の進歩により網膜症は適切な時期に適切な治療をおこなえば、失明を防ぐことが可能な疾患となっており、より良好な視力の維持が治療目標とされています。有効な治療をするためには眼科医と内科医が互いに連携をとり、患者の臨床情報を共有することが重要となります。
糖尿病網膜症の原因としては、糖尿病患者の血液は糖が多く固まりやすい状態になっていますので網膜の毛細血管を詰まらせたり、血管の壁に負担をかけて眼底出血を起こしたりします。そのため、血液の流れが悪くなり、網膜に酸素や栄養素が不足し、これが糖尿病網膜症の原因となります。進行すれば硝子体に大出血がおこり失明に至ることもあります。
糖尿病網膜症は進行の段階により単純網膜症、増殖前網膜症、増殖網膜症の3段階に分けられます。初期の段階では目の自覚症状があまりなく、自身で目の異常になかなか気づきにくいため、糖尿病と診断されましたら糖尿病網膜症で失明しないためにも必ず眼科を受診し、精密眼底検査を受けて下さい。眼科で定期的に精密検査を受けることにより適切な時期に適切な治療を受けることが出来ます。
治療法としましては基本的な治療として血糖のコントロールが不可欠です。網膜症の進行状況によってレーザー光凝固術や硝子体手術などが必要となります。
レーザー光凝固術は網膜にレーザーを照射して新生血管の発生を防ぎ、網膜症の進行を抑えますが、視力を回復させるものではありません。
硝子体出血や網膜剥離を起こした場合には硝子体手術が必要となります。

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加齢黄斑変性

加齢黄班変性は加齢、生活習慣の欧米化や喫煙などが原因となって50歳(早ければ40歳代でも発症)を過ぎると網膜の黄班という視力をつかさどる重要な細胞が集中している中心部がダメージを受けることで発症すると言われています。
初期症状としては悪くなった方の目でみると「見たいところが見えにくい、真っすぐのものが歪んで見える、ぼやけて見える、暗くみえる」などの症状や、また、新聞や時刻表の文字などの細かいものが見にくくなります。
病気が進行するにつれ新生血管(もろくて弱い)から出血や血液中の成分が滲み出て、視野の中央が暗くなる「中心暗点」、さらに新生血管が黄班組織を破壊して「視力低下」が起こってきます。両眼に黄班変性が起こると視野の中央部分が見えなくなるため、前から来る人の顔やテレビの主人公の顔が見えなくなります。
日本では現在、加齢黄班変性の患者は70万人と推計されており、日本人では特に男性に多いとされ、また高血圧症の人もかかりやすいと言われています。
加齢黄班変性には「滲出型」と「委縮型」の2種類があります。「滲出型」は進行が早く急激に視力低下が起こります。「委縮型」は徐々に委縮していくもので、進行が緩やかで気がつかない人もいます。しかし、時間が経過するとともに「滲出型」に移行する場合もありますので定期的に眼科で検査を受けることが大切です。
加齢黄班変性の診断には視力検査による視力低下やアムスラーチャートで片目ずつ見え方に異常がないかを調べ、さらに眼底検査、蛍光眼底造影や眼底写真を撮って網膜黄班部の変化を観察し確定します。 
治療は視力が良く、見え方の異常がわずかなうちに早く治療を始めることを推奨します。2009年頃からおこなえるようになった新しい治療法「抗血管新生薬療法」は視力が余り低下していない人でも受けられ、画期的な治療法と言えます。
加齢黄班変性は気が付かないうちに視力が低下し、社会的失明に至ることもあり視覚障害者の原因疾患の第4位となっています。
早期発見するためには必ず片目ずつで見え方に異常がないかをチエックし、わずかでも異常があれば眼科を受診し、早期発見・早期治療することが大切です。

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飛蚊症

明るい所や青空、白い壁などを見つめた時、目の前に虫や糸くずのような「浮遊物」が飛んで見えることがあります。視線を動かしても一緒に移動してくるように感じますが、まばたきをしても目をこすっても消えませんが、暗い場所では気になりません。このような症状を医学的に「飛蚊症」と言います。
飛蚊症はゼリー状の透明な物質で占める硝子体にゴマ状、虫状、糸くず状や細胞の残骸のような形をした色々な形をした濁りが生じることで発生します。外界から入ってきた光は角膜と水晶体を通して硝子体を通過して網膜に達しますが、何らかの原因で硝子体に濁りがあるとその濁りの影が網膜に映り、この「浮遊物」が飛蚊症として自覚されます。
飛蚊症には高齢による生理的なものと、何らかの病気が原因となっている病的なものがあります。50〜60歳になれば白髪になるのと同じで生理的な現象としてみられ、治療をする必要がなく問題はありません。
若い人でも強度近視の場合は硝子体剥離が早期に起こり飛蚊症を訴えることがありますが、これも心配する必要はありません。
しかし、飛蚊症の症状に急激な変化(浮遊物の数が増える、形が変わる、視力が急に低下するなど)を認める時はいろいろな目の病気の前兆であることがありますので注意が必要です。

網膜裂孔・網膜剥離・・・初期症状として「浮遊物」の数が急に増加したり、視野に変化が現れ放置すると失明の原因となることもありますので注意が必要です。網膜裂孔の治療は光凝固を施行し剥離を防止します。網膜剥離を起こした時は入院手術が必要です。

硝子体出血・・・糖尿病や高血圧、外傷などで出血がおこり、これが硝子体に入ると突然、飛蚊症の症状を認めたり、目の前に赤いカーテンを引いたように感じたり、また、出血の量や部位によって視力が著しく低下します。症状により光凝固や、出血の量が多い時は硝子体手術が必要な場合もあります。

ぶどう膜炎・・・ぶどう膜に細菌やウイルスが侵入したり、眼のアレルギー反応により炎症を起こすと飛蚊症の症状を感じることがあります。炎症を抑えるために点眼薬や内服薬で治療をします。

 生理的な硝子体混濁は病気ではありませんが、時により網膜裂孔や網膜剥離などを引き起こす場合がありますので注意が必要です。定期的に検査を受けるか「浮遊物」の量が急に多くなった場合や視野に変化を認めた場合は早急に眼科を受診し相談して下さい。

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